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おとこのるつぼ

著者の群ようこが、子ども時代から現在に至るまでの人生で出会ってきた、あるいは話に聞いたダメな男性たちの姿が描かれたエッセイです。
時に格好いい男性も登場するものの、昔も今も変わらない、男性のどうしようもない本質が炙りだされています。
ただ一方で、ダメな女性の本質が鏡に映し出されている気もしました。

正直、「本当にこんな男性がいるのだろうか」と思うような男性の姿も描かれています。
でも多少誇張されていたとしても、本当のことなのでしょう。
本文中にあるような、女性のことを馬鹿にした言動を平気でとる男性は、以前よりは大幅に減ったと思いますが、今でも根絶されたわけではありません。

ちょっと考えさせられたのは、年寄りは近所にちょっと出かける時にも「よそいき」に着替えるが、中年以下は部屋着のまま平気で出かける、という指摘。
確かに周囲の中高年を思い浮かべると、その指摘は当たっています。
そしてその傾向は、年齢が下がるほどひどくなっている気もします。

部屋着を通り越して、パジャマにしか見えない格好で、平気でゴミを出しに行ったりコンビニに行ったりしている人っていますものね。私も近所だからと思って気を抜かず、外に出る時は、それなりにきちんとした恰好をする習慣を身に着けようと思いました。

このエッセイをはじめ、群ようこのエッセイは、読んでいて必ずしも気分がよくないものが多いです。
でも新しいものを見つけると、不思議と読みたくなるんですよね。そういう意味で、中毒性のある作家だと思います。

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