本棚

「れんげ荘」は憧れの場所かも

群ようこさんの本は、20代の頃から結構好きで読むことが多かったですが、この小説はかなりぶっとんでいるテーマだなあと思いました。ただ、とても好きな物語ですし、貧乏生活に夢を持つというのも変かもしれないですが、憧れに近い感じで読み進めました。

主人公のキョウコは、母親が見栄っ張りで子供のころから苦労していました。そして、独身であることが近所に恥ずかしいと言われていたところに、お兄さん家族が母親と同居することになり、晴れて一人暮らしをすることになったのです。

それも45歳無職という状態で!勇気があると思います。それまでにバリバリと働いて稼いでいたので、お金を持っているのですが、節約を心に決め家賃3万円のぼろアパートで暮らしていくのです。月の生活費は10万です。これもかなりの覚悟が必要ではないかと思うのです。

でも、私もこういう生活をできたらどんなに良いだろうかと思いました。家族や会社のしがらみを解いて、精神的にゆったりとした生活。印象的なのは、ここに住んでから「今まで気づかなかった鳥の声や草の匂いを知った。」というキョウコの心情です。

気を張ってばかりでは見えない、この世の良さを味わっている主人公が心底うらやましいと思いました。

コメントは受け付けていません。