本棚

青空のむこう

「チョコレート・アンダーグラウンド」等で有名なアレックスシアラーさんを著者に、翻訳を金原瑞人さんが行っています。
この「青空のむこう」は私が学生時代に出会った本なのですが、とても優しく読み終わった時には心が温かくなるような、そしてどこか切なさと悲しみを感じるような作品です。
物語は一人の少年、ハリーが姉との喧嘩の後に突然の事故に遭い亡くなってしまうことから始まります。
ハリーから見た死後の世界、そして戸惑いの感情が伝わります。
死後の世界で出会ったアーサーという少年とともに、死後の世界から前へ進むためハリーは心残りを解決することを決意して歩き出します。ゴーストとなって現世に舞い戻り、寄り道をしながらも生きていた頃に過ごした場所を辿り心残りを探していきます。
死後の世界や旅路はとても明るく楽しげに描かれているのですが、旅が終盤に差し掛かるにつれてハリーへ感情移入をしてしまい切ない気持ちになり涙が止まらなくなりました。
最後まで読み終わると、「青空のむこうから、ひとりの少年がおりてきた。
やり残したことがあるから…。」というキャッチコピーだけで胸を締め付けられるような感情を抱きます。
今、当たり前に生きて、当たり前に生活をしている毎日が急に尊いものに感じます。
大切な人には大切と伝えて、日々をもっと大事に考えていくことを教えてくれるような気がします。
「今」をもっと大事に、戻らない毎日を悔いのないよう、そして生きることの美しさを教えてくれるような、そんな1冊です。

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